ルカの福音書 24章

目次  第23章

24 1 週の初めの日の明け方早く、女たちは、準備しておいた香料を持って墓に着いた。
24 2 見ると、石が墓からわきにころがしてあった。
24 3 はいって見ると、主イエスのからだはなかった。
24 4 そのため女たちが途方にくれていると、見よ、まばゆいばかりの衣を着たふたりの人が、女たちの近くに来た。
24 5 恐ろしくなって、地面に顔を伏せていると、その人たちはこう言った。「あなたがたは、なぜ生きている方を死人の中で捜すのですか。
24 6 ここにはおられません。よみがえられたのです。まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。
24 7 人の子は必ず罪人らの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目によみがえらなければならない、と言われたでしょう。」
24 8 女たちはイエスのみことばを思い出した。
24 9 そして、墓から戻って、十一弟子とそのほかの人たち全部に、一部始終を報告した。
24 10 この女たちは、マグダラのマリヤとヨハンナとヤコブの母マリヤとであった。彼女たちといっしょにいたほかの女たちも、このことを使徒たちに話した。
24 11 ところが使徒たちにはこの話はたわごとと思われたので、彼らは女たちを信用しなかった。
24 12 〔しかしペテロは、立ち上がると走って墓へ行き、かがんでのぞき込んだところ、亜麻布だけがあった。それで、この出来事に驚いて家に帰った。〕
24 13 ちょうどこの日、ふたりの弟子が、エルサレムから十一キロメートル余り離れたエマオという村に行く途中であった。
24 14 そして、ふたりでこのいっさいの出来事について話し合っていた。
24 15 話し合ったり、論じ合ったりしているうちに、イエスご自身が近づいて、彼らとともに道を歩いておられた。
24 16 しかしふたりの目はさえぎられていて、イエスだとはわからなかった。
24 17 イエスは彼らに言われた。「歩きながらふたりで話し合っているその話は、何のことですか。」すると、ふたりは暗い顔つきになって、立ち止まった。
24 18 クレオパというほうが答えて言った。「エルサレムにいながら、近ごろそこで起こった事を、あなただけが知らなかったのですか。」
24 19 イエスが、「どんな事ですか。」と聞かれると、ふたりは答えた。「ナザレ人イエスのことです。この方は、神とすべての民の前で、行ないにもことばにも力のある預言者でした。
24 20 それなのに、私たちの祭司長や指導者たちは、この方を引き渡して、死刑に定め、十字架につけたのです。
24 21 しかし私たちは、この方こそイスラエルを贖ってくださるはずだ、と望みをかけていました。事実、そればかりでなく、その事があってから三日目になりますが、
24 22 また仲間の女たちが私たちを驚かせました。その女たちは朝早く墓に行ってみましたが、
24 23 イエスのからだが見当たらないので、戻って来ました。そして御使いたちの幻を見たが、御使いたちがイエスは生きておられると告げた、と言うのです。
24 24 それで、仲間の何人かが墓に行ってみたのですが、はたして女たちの言ったとおりで、イエスさまは見当たらなかった、というのです。」
24 25 するとイエスは言われた。「ああ、愚かな人たち。預言者たちの言ったすべてを信じない、心の鈍い人たち。
24 26 キリストは、必ず、そのような苦しみを受けて、それから、彼の栄光にはいるはずではなかったのですか。」
24 27 それから、イエスは、モーセおよびすべての預言者から始めて、聖書全体の中で、ご自分について書いてある事がらを彼らに説き明かされた。
24 28 彼らは目的の村に近づいたが、イエスはまだ先へ行きそうなご様子であった。
24 29 それで、彼らが、「いっしょにお泊まりください。そろそろ夕刻になりますし、日もおおかた傾きましたから。」と言って無理に願ったので、イエスは彼らといっしょに泊まるために中にはいられた。
24 30 彼らとともに食卓に着かれると、イエスはパンを取って祝福し、裂いて彼らに渡された。
24 31 それで、彼らの目が開かれ、イエスだとわかった。するとイエスは、彼らには見えなくなった。
24 32 そこでふたりは話し合った。「道々お話しになっている間も、聖書を説明してくださった間も、私たちの心はうちに燃えていたではないか。」
24 33 すぐさまふたりは立って、エルサレムに戻ってみると、十一使徒とその仲間が集まって、
24 34 「ほんとうに主はよみがえって、シモンにお姿を現わされた。」と言っていた。
24 35 彼らも、道であったいろいろなことや、パンを裂かれたときにイエスだとわかった次第を話した。
24 36 これらのことを話している間に、イエスご自身が彼らの真中に立たれた。
24 37 彼らは驚き恐れて、霊を見ているのだと思った。
24 38 すると、イエスは言われた。「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。
24 39 わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。わたしは持っています。」
24 40 [本節欠如]
24 41 それでも、彼らは、うれしさのあまりまだ信じられず、不思議がっているので、イエスは、「ここに何か食べ物がありますか。」と言われた。
24 42 それで、焼いた魚を一切れ差し上げると、
24 43 イエスは、彼らの前で、それを取って召し上がった。
24 44 さて、そこでイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたといっしょにいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについてモーセの律法と預言者と詩篇とに書いてあることは、必ず全部成就するということでした。」
24 45 そこで、イエスは、聖書を悟らせるために彼らの心を開いて、
24 46 こう言われた。「次のように書いてあります。キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、
24 47 その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。
24 48 あなたがたは、これらのことの証人です。
24 49 さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」
24 50 それから、イエスは、彼らをベタニヤまで連れて行き、手を上げて祝福された。
24 51 そして祝福しながら、彼らから離れて行かれた。
24 52 彼らは、非常な喜びを抱いてエルサレムに帰り、
24 53 いつも宮にいて神をほめたたえていた。