ヨブ記 21章

目次  第20章  第22章

21 1 ヨブは答えて言った。
21 2 あなたがたは、私の言い分をよく聞け。これをあなたがたの私への慰めとしてくれ。
21 3 まず、私が語るのを許してくれ。私が語って後、あなたはあざけってもよい。
21 4 私の不平は人に向かってであろうか。なぜ、私がいらだってはならないのか。
21 5 私のほうを見て驚け。そして手を口に当てよ。
21 6 私は思い出すとおびえ、おののきが私の肉につかみかかる。
21 7 なぜ悪者どもが生きながらえ、年をとっても、なお力を増すのか。
21 8 彼らのすえは彼らとともに堅く立ち、その子孫は彼らの前に堅く立つ。
21 9 彼らの家は平和で恐れがなく、神の杖は彼らの上に下されない。
21 10 その牛は、はらませて、失敗することがなく、その雌牛は、子を産んで、仕損じがない。
21 11 彼らは自分の幼子たちを羊の群れのように自由にさせ、彼らの子どもたちはとびはねる。
21 12 彼らはタンバリンと立琴に合わせて歌い、笛の音で楽しむ。
21 13 彼らはしあわせのうちに寿命を全うし、すぐによみに下る。
21 14 しかし、彼らは神に向かって言う。「私たちから離れよ。私たちは、あなたの道を知りたくない。
21 15 全能者が何者なので、私たちは彼に仕えなければならないのか。私たちが彼に祈って、どんな利益があるのか。」と。
21 16 見よ。彼らの繁栄はその手の中にない。悪者のはかりごとは、私と何の関係もない。
21 17 幾たび、悪者のともしびが消え、わざわいが彼らの上に下り、神が怒って彼らに滅びを分け与えることか。
21 18 彼らは、風の前のわらのようではないか。つむじ風に吹き去られるもみがらのようではないか。
21 19 神はそのような者の子らのために、彼のわざわいをたくわえておられるのか。彼自身が報いを受けて思い知らなければならない。
21 20 彼の目が自分の滅びを見、彼が全能者の憤りをのまなければならない。
21 21 彼の日の数が短く定められているのに、自分の後の家のことに何の望みがあろうか。
21 22 彼は神に知識を教えようとするのか。高い所におられる方がさばきを下すのだ。
21 23 ある者は元気盛りの時に、全く平穏のうちに死ぬだろう。
21 24 彼のからだは脂肪で満ち、その骨の髄は潤っている。
21 25 ある者は苦悩のうちに死に、何の幸いも味わうことがない。
21 26 彼らは共にちりに伏し、うじが彼らをおおう。
21 27 ああ、私はあなたがたの計画を知っている。私をそこなおうとするたくらみを。
21 28 あなたがたは言う。「権門の家はどこにあるか。悪者の住んだ天幕はどこにあるか。」と。
21 29 あなたがたは道行く人に尋ねなかったか。彼らのあかしをよく調べないのか。
21 30 「悪人はわざわいの日を免れ、激しい怒りの日から連れ出される。」という。
21 31 だれが彼に面と向かって彼の道を告げえようか。だれが彼のなしたことを彼に報いえようか。
21 32 彼は墓に運ばれ、その塚の上には見張りが立つ。
21 33 谷の土くれは彼に快く、すべての人が彼のあとについて行く。彼より先に行った者も数えきれない。
21 34 どうしてあなたがたは、私を慰めようとするのか。むだなことだ。あなたがたの答えることは、ただ不信実だ。

第22章