伝道者の書 1章

目次  第2章

1 1 エルサレムでの王、ダビデの子、伝道者のことば。
1 2 空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。
1 3 日の下で、どんなに労苦しても、それが人に何の益になろう。
1 4 一つの時代は去り、次の時代が来る。しかし地はいつまでも変わらない。
1 5 日は上り、日は沈み、またもとの上る所に帰って行く。
1 6 風は南に吹き、巡って北に吹く。巡り巡って風は吹く。しかし、その巡る道に風は帰る。
1 7 川はみな海に流れ込むが、海は満ちることがない。川は流れ込む所に、また流れる。
1 8 すべての事はものうい。人は語ることさえできない。目は見て飽きることもなく、耳は聞いて満ち足りることもない。
1 9 昔あったものは、これからもあり、昔起こったことは、これからも起こる。日の下には新しいものは一つもない。
1 10 「これを見よ。これは新しい。」と言われるものがあっても、それは、私たちよりはるか先の時代に、すでにあったものだ。
1 11 先にあったことは記憶に残っていない。これから後に起こることも、それから後の時代の人々には記憶されないであろう。
1 12 伝道者である私は、エルサレムでイスラエルの王であった。
1 13 私は、天の下で行なわれるいっさいの事について、知恵を用いて、一心に尋ね、探り出そうとした。これは、人の子らが労苦するようにと神が与えたつらい仕事だ。
1 14 私は、日の下で行なわれたすべてのわざを見たが、なんと、すべてがむなしいことよ。風を追うようなものだ。
1 15 曲がっているものを、まっすぐにはできない。なくなっているものを、数えることはできない。
1 16 私は自分の心にこう語って言った。「今や、私は、私より先にエルサレムにいただれよりも知恵を増し加えた。私の心は多くの知恵と知識を得た。」
1 17 私は、一心に知恵と知識を、狂気と愚かさを知ろうとした。それもまた風を追うようなものであることを知った。
1 18 実に、知恵が多くなれば悩みも多くなり、知識を増す者は悲しみを増す。

第2章